中秋の名月、中秋節には月餅(その1)
2010年 09月 11日
日本で十五夜と言えば、月見団子を食べたかな? くらいの感じでした。が! ここ香港(中華圏)では事情がだいぶ違います。
ちなみにうちのマンションでは、ロビーにランタンなどの飾り付けがされました。
そして、中秋節に欠かせないのが、「月餅(ユッベン/Mooncake)」です。
ローカルスタッフのJさんによると、家族が集まるとき、両親へのお土産として子供たちが持参するのが普通だそうです。
7月に入ってから今まで、テレビCMで月餅を観る機会がグッと増えました。こういう訳だったんですね。
(ちなみに4個入りで大体HK$180/約¥2,160。)
しかも、食べ方を詳しく聞いてみると、日本のおまんじゅうのように、一人にひとつ、ではなく、2~4つに切り分けてみんなで食べるんだそうです。
確かに、実際に食べてみて解りました。大きさもさることながら、その重量感。ずっしりと餡が詰まっています。伝統的な「月餅」のひとつ、「美心月餅」を食べてみると、中には塩漬けにされた卵の黄身が(たぶん)2個入っていました。
これがほどよく柔らかく、塩加減も絶妙で、周りの甘い蓮の餡とマッチしていて、美味しい♪ けど、重い! 胃袋にズシッと来ます。一人で丸々一個を食べたら、香港の人でも胸焼けがすると言います。
「月餅」は、親しい人やお世話になった人にも贈るそうで、取引先への贈り物となるんだそうです。まるで日本のお中元お歳暮戦争のように、「中秋節月餅合戦」が有名菓子店を中心に百貨店などで巻き起こっています。
種類も豊富で老舗の伝統的な物から、最近流行の冷やして食べる「冰皮月餅」、更には、STARBUCKS、Haagen-Dazs、GODIVAまで「月餅」に関連づけた特別な御菓子を販売したり、御菓子箱が詰め合わされた「禮品籃」なんて物もあります。正にお中元ですね。
(ちなみにこの写真のものは、御菓子ではなくパスタ類の詰め合わせ。サイズも、小さいほうなんだそうです。)
お陰様で、旦那さんも取引先の方から「月餅」の“クーポン”をいただきました。まるで、日本のビール券やお米券のように、「月餅」は重たいですから“商品券”に形を変えてさらに社会に浸透していくんですね。(店頭で引き替えて、持って帰ってくるのが重かった。)
それにしても、これらの「月餅」のパッケージは、いろいろと綺麗に趣向を凝らしたものが多くて、チラシを見ているとその箱が欲しくなってしまいます。
多くは、「美心月餅」のように四角い缶で蓋には綺麗な絵柄がエンボス加工されているものもあります。ちょっと昭和の懐かしい感じがします。色使いも金色が多いようですね。中には花火の柄があったり、1個入り用の小さい缶があったり。また、キティちゃんがたくさん描かれている箱もありました。
さすがに気になる物を全て買うわけにもいかないので、いくつか評判の物を買って食べてみました。
そのお味の程は、次回に。